銀行に行くと「ゆとりある老後資金は35.4万円」というポスターが貼っていました。
最近はあらゆるところで「ゆとりある老後資金」というフレーズで、老後資金の蓄えを宣伝しているので嫌でも目につきます。
でもね毎月35.4万円?
ええええ?そんなに必要なの?
って・・・不安を感じるのは僕だけじゃないはずです。
銀行としてはこういう感じで「老後もこれだけお金が必要!」危機感を煽り、どうにか貯金や資産運用などにタンス預金を使って欲しいわけです。
あれって絶対に大げさですよね?
そりゃあ老後資金はあればあるほど良い事ですが
でも無駄に煽ることで無茶して資産を増やそうとか、無理な投資に手を出すこともあるわけです。
じゃあ私が
徹底的に本当に必要な老後資金を考えましょう!
まあこんな感じで一般論を申しても仕方がないので、本当に老後資金がどれだけ必要なのか?
特に「貯蓄のない方が今からスタート」する場合はどうすればいいのか?
そんな部分、あんなこと、気になる事を、徹底的にシミュレーションしてみました。
老後に本当に必要な資金の目安は?
実際に老後に必要な資金の目安はどの程度なんでしょうか?
銀行で必要とされている老後資金の35.4万円とは夫婦で必要な資金です。
でも今後は独身の高齢者がどんどん増えてくるそうなので・・・一人暮らしの場合の生活資金の目安を調べて整理してみました。
これを見るとわかりますが、高齢者が一人で平均的な生活をする場合の費用は、月にして約159,000円です。
(単純計算で二人で318,000円なので、ゆとりある生活費の35.4万円って?)
銀行が煽るゆとりある生活費35.4万円の内訳は?
結論から言うとゆとりある生活費の内訳は「月27万円+ゆとり分」ということです。
単純に考えるとゆとり分が二人で8.4万円あるという事ですね。
そして生活費が二人で27万円。
・住居費 16,000円 → 一人暮らしの場合は??
・食費 60,000円 → 一人暮らしの場合は 40,000円
・水道光熱費 21,000円 → 一人暮らしの場合は 11,000円
・家具、家事用品 10,000円 → 一人暮らしの場合は 5,300円
・被服及び履物 7,000円 → 一人暮らしの場合は 5,300円
・保険医療 15,000円 → 一人暮らしの場合は 6,600円
・交通通信費 27,000円 → 一人暮らしの場合は 10,000円
・教養娯楽費 26,000円 → 一人暮らしの場合は 19,000円
・その他 58,000円 → 一人暮らしの場合は 32,000円
・税金や社会保険料や借入利子 29,000円 → 一人暮らしの場合は??
結果的にはこうなります。
【1ヵ月のゆとりのない生活費】
二人暮らしの場合は224,000円ほど(住居費と税金や社会保険料入れず)
一人暮らし137,000円ほど(住居費と税金や社会保険料入れず)
【ゆとりある生活の生活費】
先ほどのゆとり分8.4万円を加算します。
二人暮らしの場合は302,000円ほど(住居費入れず)
一人暮らし193,000円ほど(住居費入れず)
意味不明な「ゆとりある生活費」を入れると計算上かなり差が出ますね。
これに一人暮らしで賃貸と考えると家賃が発生するので・・・
一人暮らしで賃貸4万円でゆとりある生活の場合は・・・
一人暮らしで 毎月233,000円は必要となります。
これって絶対に非現実的ですよね?
現役世代ならまだしも、老後に毎月233,000円ってかなり贅沢すぎる気がします。
なので銀行が煽る「ゆとりある老後資金は35.4万円」は、かなり大げさな数字だと思います。
もしくはかなりセレブ的な金額ですね。
毎月旅行でも行くのか?と言いたくなります。
老後資金の最大の問題は住居費
しかし問題は住居費です。
ここでは一人暮らしの住居費は2万円程度となっているので「持ち家」をベースに考えられています。
ゆとりある生活の35.4万円も住居費は1.6万円です。
しかし持ち家がない賃貸の方も多くいらっしゃいます。
なのでこの老後の現実的な住居費は、賃貸住居での住居費で考えるほうが現実的です。
なのでこうなります。
老後の一人暮らしで銀行が言うゆとりある生活資金は
一人暮らしの場合
住居費(賃貸含む)+19.3万円
おおよその家賃4万円なら23.3万円必要です。
夫婦二人世帯の場合は家賃6万円だと毎月36.2万円です。
65歳過ぎて・・・例えば80歳でもこの収入ってありえませんよね?
なので・・・現実的な老後の生活費に置き換えるとこうなります。
一人暮らしの場合
住居費(賃貸含む)+14万円
家賃4万円なら毎月18万円必要です。
どう考えても銀行が煽る金額は金持ちの考え方です。
普通に質素にそこそこ楽しんで一人暮らしで生きるには・・・毎月18万円もあればいい考えになります。
そしてこの家賃も、公営住宅などを利用できれば、月に2万円以下とぐんと安くなります。
そうなると毎月のそこそこ趣味を楽しんで質素に暮らす一人暮らしは・・・
毎月16万円あればいいわけです。
こう考えると現実的ですね!
老後に支給される年金の目安は?
こうやって毎月の支出の現実的な目途が出ました。
それは公営住宅の場合は毎月16万円。
家賃4万円の賃貸の場合は毎月18万円です。
そうすると次に大事なのは老後にどの程度の年金が支給されるか?
いわゆる老後の大事な大事な収入部分です。
金融庁審議会のワーキンググループの報告書では、夫婦世帯の受け取る公的年金は19.1万円で、そのほかの項目をあわせても実収入は20.9万円ということです。
これは平成27年度の資料ですがこの表を目安にすれば大体の受給できる年金額が分かります。
しかし・・・年々受給額が減ってきている部分がなんとなく恐ろしいですが・・・一人当たりで考えると厚生年金を受給する場合は平均的には14万7千円と見ればいいみたいです。
でも早くに専業主婦となったり、仕事がなく厚生年金に加入していない時期がある方もいるので、実際はもう少し低くなるかもしれません。
これはあくまでも全国平均の参考です。(高給取りも入ってるって事です)
実際に自分がどれだけもらえるのか?
今の給料が続くと老後はどの程度の年金額になるのか?
それは「ねんきんネット」で簡単に調べることができます。
まずは、ねんきんネットで自分の受給できる現実的な年金額を見るべきです。
僕の場合は・・・なんと12万円でした。
想像より圧倒的に悲惨でした・・・
それも今後同じくらいの収入が続いての予想で12万円です。
老後の収支をシミュレーションしてみよう
さて気持ちを切り替えて次に行きましょう!
ここまでの結果を下にあるように①~③で簡単に整理します。
①自分の老後の生活スタイルを決める
毎月旅行に行けるセレブな生活か?
ある程度のちょっとした贅沢ができる生活か?
貧困極まる老後生活か?
まずは自分の可能性のある老後生活をイメージしてください。
僕の場合は「ちょっとした贅沢ができる生活」です。
②自分の老後の生活スタイルで発生する支出額
僕の場合は「ちょっとした贅沢ができる生活」なので、最低でも老後に毎月18万円は必要となります。
③自分が老後にもらえる年金額
これが問題で僕の場合は毎月12万円となります。
このように条件が揃うので簡単にシミュレーションできますね。
計算は ②ー③です。
簡単です、僕の場合は毎月6万円が不足となります・・・悲惨ですね・・・
【一般的に必要とされる一人暮らしの老後資金】
では一般的なデーターを元に、老後に一人暮らしをする場合に必要な資金などのシミュレーションをします。
基本データーはこうします
①老後スタイルは「一人暮らしで贅沢はせずちょっとした趣味を楽しむ」
②その場合の月の支出額は毎月18万円(賃貸の家賃4万円とする)
③年金額は毎月14万円
これを見ればわかりますが・・・平均的な方でも
貯蓄がなければ毎月4万円のマイナスになるわけです。
どちらにせよ「ちょっとした贅沢」をするには、老後資金は作っておくべきという結論です。
やはり老後資金は必要です!あたりまえですね・・・
貯蓄0円から老後資金を貯めるためには?
では老後に平均的に必要とされる資金は、いったい総額でいくらになるんでしょうか?
逆に言えばどの程度老後資金を蓄えておくべきなのでしょうか?
【老後生活の期間】
まずは老後生活の期間を定めます。
日本人の平均寿命は、男性が81歳女性が87歳となっています。
ここは余裕を持って、年金が受給できる65歳から90歳までと計算しましょう。
その場合に老後生活が予想される期間は・・・25年です。
【老後生活25年間で必要な資金】
先ほどの計算では毎月4万円は年金収入以外の資金が必要となりました。
なので計算するとこうなります。
4万円×12か月×25年=1200万円(老後に必要な資金)
これが一人暮らしでちょっとした趣味を楽しみながら
平均的に老後(90歳まで生きるとして)必要とされる資金です。
ちなみに僕の場合は・・・毎月6万円は必要なので
1800万円は必要です・・・やはり悲惨・・・
さて貯蓄0円の方が1200万円を貯めるにはどうすればいいか?
答えは毎月3.7万円という金額にあります。
この毎月3.7万円の投資信託を20年間続けるだけで、実はなんとかなります。
これは金融庁の資産運用シミュレーションです。
例えば毎月つみたてNISAで利回り3%で運用すれば20年間で老後資金は用意できます。
毎月3万7千円を20年間です。
いま45歳の方でも65歳までの20年間で間に合います。
希望のない老後生活も、まだ諦めずにチャレンジする価値はあります!
※ただし投資信託は元本割れのリスクもあります。
毎月3.6万円は工夫すれば作れます
さて・・・問題は毎月3.6万円の資金をどうやって用意するかです。
それは簡単です!
まず最初にすべきことは「通信費と保険代の見直し」です。
ここをしっかりと押さえれば、とくに何もしなくても月に2万円程度は作ることができます。
実は保険代や通信費は大事な固定費なのに軽視している方が多いです。
家賃よりも大事な固定費の部分ですよ!
家賃は安いところを探すじゃないですか?それ以上に大事です。
残りの1.6万円はどうするべきか?
それは老後も稼げる副業で補うべきです。
今後は通信速度もどんどん早くなりネット環境も今とはもっと違ってきます。
そして今の世代が老人になったら、高齢者もスマホやパソコンを使う時代が来ます。
そうなるとブログやYouTubeなどのネット収入は絶対に確保しておくべきです。
こちらの記事も詳しく書いていているので、老後もがんがん稼ぎたい!って方は是非お読みください。
損はしませんよ!
こうやって高齢者になる前に副業でお金を作るシステムを作っておき、そこで生まれた利益をしっかりと貯蓄していきます。
これで毎月3.6万円の老後資金の貯蓄が可能です。
あとは欲を言えば・・・老後はネット収入を管理するだけで、ほそぼそとちょっとした贅沢ができれば最高ですよね?
いま貯蓄がなくても老後資金は貯められる!
さてどうでしょうか?
銀行が宣伝している老後資金は毎月35.4万円は難しく感じたけど、こうやって将来像をイメージしてシミュレーションすると何とかなる気がしませんか?
そもそも銀行が宣伝してる35.4万円は贅沢な生活って事です。
普通に生活するのならそこまで必要はありません!
(お金はあればあるほどいいですが・・・)
老後の生活も何とかなります!
ただそれは今からイメージをしっかりと持って、行動に移した人だけです。
まずはどのような老後生活をするかイメージしてください。
次にどれほど毎月お金がかかるかシミュレーションしてください。
最後に自分の年金受給予定額を調べてください。
そしていくら足りなくていくら必要か?
それに合わせて行動すればいいだけです。
一緒に豊かな老後生活を迎えましょう!
いつも応援ありがとうございます。